【スクーリッシュデイ】



「あーー! 律っちゃん律っちゃん律っちゃんだー! ひっさしぶりっ!」
「はいはい、律っちゃんですよー……って、また随分とテンション高いわね」
「だって、しばらく逢ってなかったから! 寂しかったよぅ」
「って、私はあんたの恋人か何かか。は な れ な さ い っ !」
「もう! 律っちゃんの意地悪ーぅ」
「ひとみは本当に律子のことが好きね」
「うん! 大好き! 愛してる!」
「ちょ、ちょっとあかねも余計なこと言わないでっ」
「でも、ほんとにちょっと久しぶり。お仕事忙しいみたいね」
「おかげさまで、なんとか。と言っても、貧乏暇なしみたいな感じだけど」
「そんな、謙遜なんてしなくてもいいんだよ? 律っちゃん、最近一杯TVに出てるじゃん!」
「それと、ライブツアーお疲れ様。最終日、ちゃんと見に行ったよ」
「あ、来てくれたんだ」
「あったりまえじゃん! あかねちゃんと二人でちゃんと行ったよ! 律っちゃん、すんごいかわいかった! まるで別人みたいだった!」
「そりゃ何か。今の私がかわいくないってことかい? ひとみさん」
「違うよぉ。ステージの律っちゃんは〜ちょっと違う〜ってやつだよ」
「何よそれ……まったくもう」
「でも、律子がアイドルなんて……って最初は正直思ってたけど、ステージの律子はほんとアイドルだよね。すごいと思う」
「あはは……その、ありがと」
「あ、照れてる? 照れてる? 律っちゃん」
「う、うるさいなぁ……」
「うう……もっと有名になっても、友達でいてね……」
「そう言うひとみこそ、私がアイドルをやめた途端離れていったりしないでよ?」
「んー。それはわからないかな」
「って、おいっ!」
「ふふふ。ほんと、二人とも仲がいいよね」
「もちろん! 律っちゃんとは相思相愛だもん!」
「それはどうかな?」
「えーっ! 律っちゃん私のこと嫌いなのっ?」
「あはははは。冗談よ、じょーだん」
「こらー。チャイムは鳴ってるんだぞ。とっとと席に着け」
「あっ! それじゃ、また後でね!」
「うん」


始業


 締めの「始業」というのが好きです。

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 これは一本取られたなーw 久し振りにクラスメイトと会うりっちゃんと、彼女を囲む友人たちのどうと言うことのない、それでいて確かにしっかりと友情でつながっていることを実感するスピーディーな会話劇に、それを綺麗にまつった「始業」のエンドマーク! 始業の鐘の音とともに残されるこの余韻がなんともスクールデイズですねー。なんかこう、スカっとした爽やかな青春の1ページ。素敵でした。

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 うまく脳内変換すればけいおんのSSとしてもいけそうな気がしました。

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 あえての台詞だけ、という作品に少し驚きました。きちんと特徴を設定しているため、台本形式のような名前がついていないのに誰が喋っているのか分かるのが優れたところ。肩の力の抜けた、「普通の女子高生りっちゃん」の姿は自然でありながら新鮮でした。

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 クラスでの律子がとても活き活きと映ったのが好印象でした。挿絵が映える書き方を狙ったのかな、と思ったり。

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 学校の律っちゃんを描いた上で、チャイムの音で締めたのが良かった。エンド含めて一つの作品ですね

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 「はいはい、律っちゃんですよー」 ここがリアルに脳内再生余裕でした。律子とクラスメイトの、ごくごく普通の日常が見えてきていいなーと思いました。シンプルにまとめつつも、締めのエンドが良かったです。

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 学校に居場所があるアイドルとないアイドルがあると思うのですが、律っちゃんは明らかに前者ですね。うわあずささん何をするんですかやめt

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 最後の「始業」にニヤリとさせられました。あと勘違いかもしれませんが、すごくあいうえおPっぽい印象を受けましたw

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 地の文ありで読みたかった。友達との会話の雰囲気はとても好みでした。りっちゃん可愛いよりっちゃん

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 違っていたら申し訳ないんですけど、2chの律子スレでずっとSSを書いていらっしゃった方かなーと思うのですが。律子とお友達のガールズトークが弾む感じが素敵です。



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